メモりメモる

ハトいエンジニアのアメリカ生活と技術のメモ。

音のデザイン。10年続けてそれっぽくなったかもと感じた作曲の話。

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久しぶりに色々と漁っていたら、2003年頃の自分の音楽を発掘し、色々な気分になりました。

 2000年、中学へ入り、国際交流の企画で中国へピアノ演奏しに行くのをきっかけに、親から1台のPCを買ってもらいました。
Yahoo!のジオシティーズでhtmlをモゴモゴと書いて、自分のホームページを作ってみたり、BBSのperlをいじるようになって、自宅サーバーをやってみたり。
そんな傍らで、PCで作曲(DTM)をずっと続けていました。

特に、舞台・動画・ゲームを引き立てるBGM作りを続けてきました。


 一番はじめに作った頃は「cherry」というフリーソフトでMIDIを打ち込んでいました。
高価な外部音源など持っておらず、はじめはPCにデフォルトで入っていたGM音源でした。


  • 欠点を生かした音楽の方向性

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かなり初期の頃。
割と出来が良い!と自分で確信していた音楽を人に聴かせた際に、「なんだか眠くなる」と言われてショックを受けたことがあります。

 ピアノを演奏する時は物凄く身体が動いたり音で主張する性格なので、「メロディで主張するのが得意じゃないかも…」と自分でも考えるようになって、多少凹みました。
その後、「それなら、主張する必要がない分野(=BGM)での音作りをすればいいじゃん」と開き直って、現在に至ります。

 ゲームをプレイするときはシーン別(例、戦闘シーン・フィールド移動シーン・アレなシーンなど)、テレビドラマを見る時もシーン別に使用されている楽器・音階をひたすらメモってました。
そして頭の中で、「現在の状況にBGMをつけてみた場合は?」みたいな想像をしていました。
結果として、「主人公が、衝撃事実が発覚して凹み、その後立ち直っていく途中な感じ」とか「回想している感じ」のそれっぽい音を即興で作れるようになりました。


  • とにかく色々作ってみる。色々、考えて作ってみてる。

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 雰囲気を引き立てる音作り。
 BGM特化を目指して、結果として色々な音楽が生まれました。

 高校に入ると、同人ゲーム・ラジオドラマに音楽を提供したり、放送局のコンテスト作品に音をつけたり、コミケに数曲ずつ参加させていただいたり。
 大学に入ると、劇団で音楽を作らせてもらったり、自分の音楽中心でラジオドラマCD出したり。
 最後には、上の写真のホールで行われた舞台の音楽を全曲担当させてもらって、作曲者として活動させていただくことも出来ました。
 社会人になってからは、コンペのPVで音も使ったり、プロダクトの効果音を作ったりしました。


  • 音の持つ空気感のデザイン

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・ドラマティックな気分のときは黒鍵の和音。
・平素な音は、白鍵の単音。
・ダウンロードするようなものであれば音が下がって、その逆にアップロード・送信であれば音が上がる。
そんな感じのマイルールが沢山もごもごと蓄積されてきました。
"雰囲気"の音には、様々なルールがあると私は思ってます。



昔の曲↓
天地遊々 by hatone(Takako Ohshima) on SoundCloud - Create, record and share your sounds for free

最近の曲↓
株式会社イイデイ(社歌2) vibee by hatone(Takako Ohshima) on SoundCloud - Create, record and share your sounds for free



何もかもが我流すぎるけど、振り返ってみると、音がそれっぽい雰囲気になってきた気がします。


昔の曲聴いて「ギャー黒歴史ー!!!」と隠したくなる気持ちよりも、「あー、頑張ってたね」と思えます。
厨二病もこじらせきってしまえば作品と言い切れちゃうかなって思います。

そろそろDTMや楽典をちょっとだけ勉強してみようと思い、本を買いました。
ニコニコ動画VOCALOIDの歌を公開してみるとかそういうのやってみたいなーと考えることもあるのですが、身のまわりのプロダクトや世界観を引き立てる音をこれからも作っていければいいなと思いました。

ふと気づいたら、10年かーと思ったのですが、
情熱を情熱だと気づかないくらいが、結果として長く頑張り続けるのにはちょうど良いのかも、と思いました。
次の十年後も恥ずかしくないようなモノづくりがしていきたいです。