RaspberryPiを超えるIoT開発デバイス,Kinoma Createが家に届いた。
今年の3月に、米国のオースティンで開催されたSxSW2014で発表されたkinoma create。
Indiegogoのクラウドファンディングで目標額を大幅達成したデバイスが、ついに我が家へやって来ました。
Indiegogoのクラウドファンディングで目標額を大幅達成したデバイスが、ついに我が家へやって来ました。
■Kinoma Create とは?
近年、hueやNestなどwifiを介してインターネットへ繋がる家電が増えてきました。ざっくりな話だと、"何かデバイスとインターネットへ繋がる"ということがInternet of Things(IoT)と呼ばれています。(ユビキタスとどう違うの?とか、IoTの深くて厳密な話は是非ラーメンでも食べながら語りたいです)
(3月の発表前からSxSWのデモ制作のために、Kinoma Createを触らせてもらってました。)
Kinoma Createは、そんなIoTプロダクトを開発するためのデバイスです。
Raspberry Piも似たようにインターネットへ繋がる機能を備えた基板ではあるけれど、Kinoma Createは320×240ピクセルのタッチディスプレイ搭載、Bluetooth、WiFi、スピーカー&マイクまで筐体に納まっています。
■開封写真
まだ本当に初期の頃の購入者にしか届いていないので、写真多めでいきます。
FedExで届きました。
箱はkinomaのロゴが、ころんと大きく描かれてます。
Kinoma Createの機能はこんな感じです。
Linux載ってます。
箱をあけてみると、こんな感じでKinoma Createがどどーんとはいっています。
電源を入れてみました。
起動にはちょっとだけ時間がかかります。
起動後のメニュー画面。
WiFiへ接続したり、システムのログをここから参照することができます。
肝心の電子工作部分です。
フロントと背面にピンが複数あるのですが、Kinoma Createのスゴイところはフロントのピンの挙動を自由に制御出来てしまうところです。
あのピンは5V出力で、このピンはGNDへ…みたいなことが画面上から自由にポチポチできます。
ブレッドボードを使って、LEDとKinoma Createと抵抗をつなぐとこの通り。光ります。
ちなみに背面ピンも充実してます。
またサンプルソースを動かしてみると、この通りサーバーを立てることもできます。
WebSocketが普通に動かせるので、そのサーバーの挙動に合わせて、LEDを点灯させたり、ブザー鳴らしたりも簡単に作れちゃいます。
■性能について思うところ
性能的には、RaspberryPiのCPUが700 MHz / ARM1176JZF-S で、メモリが256MB〜512MB。
Kinoma CreateのCPUが800 MHz Marvell ARM で、メモリが128 MB RAM。
メモリは足りないのでは?と懸念してたものの、使用感としてはソフトウェアは予想を越えてヌルヌルと動きます。
アプリ書いて、センサと繋いで…と電子工作楽しむ分には、今のところ困ってないです。
■電子工作とプログラミングの融合した思想
Kinoma Createの楽しいところは、電子工作とプログラミングがよりグラフィカルかつフィジカルに繋がるところだと思ってます。
さくっとコードを書いて、さくっと端子をつなぐと、光ったり音が鳴らせたり。
逆にセンサーをつければ、アルコールを探知して、Kinoma Createのサーバーを介してスマホへ通知することも出来たりします。
RaspberryPiは小さいLinuxPCかつ電子工作が出来る感じだったのですが、
タッチパネルがついたことでスマホアプリを作るようなノリで、気軽な電子工作までも出来てしまいます。
工作も出来るし、アプリも作れる。もちろん、両方の要素を備えた何かも作ることが出来る。
そういう融合感が何よりも新しいところだと思います。
"気軽なモノ作り"を前面に押し出してる感じがとても楽しくてモノづくりの未来を感じます。
ちょっとしたPC用途で欲しい人にはRaspberryPiかなと思いますが、「◯◯を試しに作ってみたいけど、何からはじめればいい?」と聞かれたら、こっちをすすめると思います。
■Maker Faire Tokyo 参加してるみたいです。