メモりメモる

ハトいエンジニアのアメリカ生活と技術のメモ。

新人だった1年間とアメリカにいる今と、新卒配属に思うこと。

この記事をみて「ああ、もうそんな時期か」と感じ、
配属に悩んでいる人達もいるのかなぁと、ちょっとブログを書いてみました。

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新卒として入社し、気がつくと1年が経過していました。
2年目を、アメリカで迎えられることが出来たのはとても感慨深いことです。
ソーシャルゲームやコミュニティサービスからは程遠いのですが、海外市場向けの広告システムを作っています。


卵から孵ったアヒルが最初に見た存在を親だと思うように、
配属後に出会った先輩によって、エンジニアとしての性格が大幅に影響されるのではないか?
一年経って、振り返るとそんな風に私は思います。


  • 私の配属先の話

CyberAgentAmericaへの配属後、
AMoAdというアドテクノロジーの会社での海外事業に関わりました。

 初めてペアプロした先輩はとてもストイックな神系の技術者でした。
この先輩から、"テスト駆動開発の技法"、"まともに共同開発するためのgitの一歩進んだ使い方"、"まともな会話をするために必要なデザインパターン"、これぞエンジニアの教養!とばかりに様々なこと学ばせていただきました。OSSのことを常に追いかけ、時にはプロジェクトへコミットし、洋書和書問わずにイチオシの技術書籍を教えてくれる超クールな先輩です。
最近は、先輩が中心となってAMoAd社内で行われる社員オンリーの型システムの勉強会が気になって仕方ありません。


 また、その後現れた先輩は、正直理解出来ないスピードとクオリティでコードを書いてしまう先輩でした。私の座席は、この先輩と神系の先輩との間となり、毎日が強化合宿のような日々でした。

 USで凹んだ時真っ先にご飯へ連れだしてくれたり、エレベータに閉じ込められると駆けつけてくれる先輩がいたり。普段は辛口な先輩が飲み会の帰り際に「あんた、辛い時は甘えていいんだからねっ!!」と力強く励ましてくれたり。「ヘ(゚∀゚ヘ)」「( ꒪⌓꒪) ノ」で会話が成立できる先輩がいたり。とても気さくなrailsのことを教えてくれる先輩がいたり。朝も晩も社内にいて帰宅が疑わしい先輩がいたり。正直私より海外勤務に向いてるような海外の四年制の大学を出てる先輩や物凄いストイックな帰国子女の先輩がいたり。

「どうして、こんな技術者たちが集まってしまったのでしょうか」
「うん。正直、このチームは奇跡だと思う」

月例面談で、マネージャーとそんなやりとりをしました。
多くの先輩達から多くのことを学び、このチームで仕事が出来る今を大切にしたいと考えるようになりました。


  • 渡米するちょっと前の話

 個人的な感覚ですが、渡米の1ヶ月前あたりからコードレビューの難易度が上がりました。開発の難易度があがり、指摘される項目が増え、所々ペアプロをしてもらいながらこなしていきました。
「むこうに行っても、しっかりコミット出来るようになってほしいから」とエレベーターで、ぼそっと言われたことを覚えています。

 渡米する際には、エンジニアだけじゃなくセールスの方までという会社規模の壮行会を開いていただき、「amazonのウイッシュリストに入れてあったので」と前から欲しかったClean Coderをいただきました。もちろん、神の推薦図書です。

Clean Coder プロフェッショナルプログラマへの道

Clean Coder プロフェッショナルプログラマへの道


そして、いただいたこの書籍、
なんとそこには沢山のメッセージが書かれていたのした。

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(※熱烈なメッセージが書籍の様々なところ、さらには本文上にまで書き連ねられ、温かい沢山の言葉にうるっとしてしまい、なかなか読み進められません)


  • 今、アメリカで想うこと

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 残念なことですが今、この社内には新卒エンジニアが海外で働くパスはなかなかありません。こちらでエンジニアが開発しているプロダクトは皆さんがイメージするほど多くはないためです。

 だからこそ私は、この土地で人を繋げ、コードを書いて、今目の前にあるプロジェクトでの技術的成果を出し、そこから未来の希望を創りだしていきたいと思っています。

 ここにいる意味を常に考え、エンジニアがUS配属される可能性を絶やさないために、次の可能性を作るために、海外プロジェクトと向き合っています。AMoAdのメンバーの一員としてもっとより大きな仕事をして、ここで成果を出していきたいなって考えています。


  • 新卒配属に思うこと

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エンジニアとして配属に迷っている方に出来るアドバイスといえば、

トラフィック多い、シビアなところ」

私としては、この一言に尽きます。

気合いや単なる労働だけで解決できない問題に出会えるのは素晴らしいことです。
シビアさを求められるのはとても大変なことですが、"やりがい"なんて言葉では済ませない難攻不落な世界へチャレンジ出来る楽しさがあります。


Pressure makes diamonds.

という言葉があります。

これは文字通り、良いプレッシャーがダイアモンドを生み出すということを意味しています。
宝石としてのダイアモンドは様々な人に身につけられ役立ってるし、工業用ダイアモンドはありとあらゆる作業場で重宝されています。
自分自身に良いプレッシャーをかけられる場所を掘り当てて、磨くことが出来たらいいなと思います。


 技術的な難易度、海外市場、そんなプレッシャーの中で、AMoAdという技術者集団の中で、エンジニアの未来を作り出せたら素敵だなと私は思っています。

そんなこんなで、私の想いの放出はおしまいにしようと思います。

AMoAd.inc -The Leading Ad Platform for Smart Device-